最高潮に達した海響祭 合併後どうなるベル・カントホール

しまなみ海道沿線の和太鼓集団が競演した「しまなみ海響祭」は12・13日、瀬戸田町のベル・カントホールとその周辺で行なわれ、のべ2万1000人で盛り上がった=写真

「海響祭」は新世紀・しまなみ海道事業の目玉として、しまなみ海道全線開通を記念して、しまなみ地域の魅力を全国に発信する広島・愛媛両県、しまなみ沿線の共同企画だった。

世界的な太鼓奏者である林英哲さんを中心に3年をかけて準備され、しまなみ沿線の和太鼓集団の固い絆をもって、瀬戸内しまなみの連帯をアピールした。また、「海響祭」の成功は「しまなみ海道のベル・カントホール」を印象づけた。

瀬戸田町は尾道市への編入合併によって50年の歴史をまもなく閉じる。合併後クラシックの殿堂=ベル・カントホールはどうなるのか、各方面から注目されている。

ベル・カントホールは昭和61年、クラシック室内楽専用のホールとして誕生した。ベルカントとはイタリア語で「よく響く美しい声」という意味。最良の音響装置への評価は極めて高く、東のバッハホール(宮城県中新田町)、西のベル・カントホールと呼ばれた。

チェロのリン・ハレルやピアノのアレクシス・ワイセンベルグなど世界的演奏家を招いたコンサートの成功は大きな反響を巻き起こした。

やがて時代の移り変わりとともに同ホールは、「鑑賞型」のコンサートを行う事業だけでなく、「聴衆の育成」「マネージメント能力の向上」などをめざした「育成型」事業を開始するようになった。

さらに、平成12年の瀬戸内しまなみ大学(平山郁夫学長)の発足を契機に、同ホールを瀬戸田校・芸術学部音楽学科と位置づけ、しまなみ地域への広がりを模索し始めた。

ベル・カントホールは瀬戸田町によって建設され、維持・運営されてきた。瀬戸内の島にできた「クラシックの殿堂」を守るための懸命な努力がつづけられてきた。尾道編入合併後、どのようにそれを継承していけるのか、正念場である。行政依存型から住民主導型への転換はいずれにせよ避けがたい流れと言える

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