いまどうすればよいのか 原爆をふりかえる 「被爆者手帳を申請しなかった知人たち」

 古稀も過ぎ、あっという間に八十路を踏み越えました。生きているといろんなことがあるものです。3月11日の東日本大震災という未曽有の惨事。地震、津波、火災に追い打ちをかける原子力発電所事故は地球の終わりを想起させる不安が脳裏をよぎります。


 この年齢になると友人がどんどん亡くなってゆきます。同年代では日本画家の巨匠平山郁夫、女性評論家の俵萌子ら。あげればきりがない。彼らは直接、間接のいずれかで広島・長崎の原爆の体験者であった。なかでも、広島の原爆被害を受けながら「原爆被害者手帳」を申請しなかった知人が多かったことを思いおこします。理由は一口に言えば、男女をとわず被爆者の遺伝問題のまちがった「風評」を恐れて被爆を隠してきたというわけです。
 息子や娘が成長過程で原爆症のハンディーを受けないように―という親心からで今となってはもどかしい話です。歴史を振り返ると災難はいつの世にもありました。いまどうすればいいのか―と考える毎日です。
(村上幹郎)

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