プロ・アマの明日をひらく絵画 第29回上野の森美術館大賞展 瀬島匠さん(因島出身)が大賞

第29回上野の森美術館大賞展の審査会で尾道市因島田熊町出身の瀬島匠さん(48)のRUNNER塔―La Tour―が大賞に選ばれた。

RUNNER塔―La Tour―

素材の違いや抽象・具象といった既成の尺度にとらわれずプロ・アマの日本画、洋画家はじめ個性豊かな作家を顕彰する全国公募の展覧会で今回は969人から1516点が搬入され、249点が入選、さらにその中から6点の入賞作品が選ばれた。

展覧会は上野の森美術館(4月26―5月8日)からはじまり福岡県立美術館5月17―22日▽箱根。彫刻の森美術館5月28―6月26日▽京都府京都文化博物館7月9―18日で巡回展がある。

海と造船に育まれて―

洋画家だった故瀬島勝興さんのジュニア匠さんが上野の森美術館大賞展のトップに選ばれて、次の目標への挑戦がはじまった。同級生やファンの夢をふくらませている。

匠さんは七人兄妹の長男で、亡父勝興さんは緑の島に因島の市花除虫菊をテーマにした穏やかな瀬戸内海の風景画を思い出すが、ジュニアー匠さんは造船所で積み上げる船体ブロックによりコンテナ船が建造される途中過程の力強さを表現する。

父の洋画家に対し、匠さんの技法は油絵具、アクリル、日本画の材料を合成して制作。ミクストメディア(色々な物を使って制作)だという。

今回の作品も未完成の「塔」だが、作家としては海面から突き出た巨大な建造物の手前に護岸と白波を加えたと解説する。

メッセ―ジ

瀬島匠

子どものころから育った造船所で造りだす造形物のイメージです。私の作品は巨大な船のイメージが多いのですが、今回の作品は、船でもいいし、ベルギーのバベルの塔や東京のスカイツリーの様な形と見てもらってもいいと思います。そして見る人が自由に感じていただければいいと思います。

私の作品はいつも子どものころ目にした造船所のドックのなかで一つ一つのブロックを積み上げて行って、皆んなの力が合わさって、出来上がって行く物が主題になります。
この形は、まだ未完成で、どんどん、これから積み上げている途中だと考えています。

瀬島 匠

プロフィール 1962年因島田熊町生まれ▽田熊小、中、因島高校卒▽89年武蔵野美術大学造形学部油絵科卒▽同大学助手を経て現在同大学と横浜美大の非常勤講師▽99―01年フランス美術家協会会員▽05年~独立協会会員▽東京都在住。

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