ふるさとの史跡をたずねて【53】遠見山(因島重井町竜王山)


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遠見山(因島重井町竜王山)

重井町片山の天秀庵城跡は「ごんげんさん」(権現山、竜王山)の北麓にある。ごんげんさんは「かんのんさん」(白滝山)と向かい合っているがやや高く、重井では一番高い山ということになる。

その権現山には上坂(かみざこ)からの登山道がよく整備されている。勉強堂の前の案内板に従って坂を五分ほど上がると登山口の案内板がある。みかん畑を抜けて登山道に入ると石仏が少しずつ迎えてくれる。最初のが重井村四国十番切幡寺である。登山口から十五分ほど坂道を登ると、周囲に地蔵さんが置かれている大きな岩がある。その付近が「とおみんさん」と呼ばれている遠見山である。

遠見山という名前は田熊・山伏山の遠見岩、向島の高見山などとともに狼煙(のろし)の見張所であったことを示している。こう書くと、このような中継所と各砦が連携して、のろしを使った緊密なネットワークができていたような印象を与えるが、天候に左右されやすく、また伝達できる情報量も限られているので、頻繁に利用していたとは思われない。

(写真・文 柏原林造)