因島にて… つかみかけた確信【33】

原田真二さんのこと(6)
 「原田真二さんの進水式」の日の7月14日は、中国地方を梅雨前線の影響で豪雨が襲った。翌日の新聞は、「豪雨3人死亡2人不明」と報道した。原田さんもその渦中にまきこまれ、その日の予定がズタズタになりかけてしまった。一瞬、駄目かと思った。


 この日の朝私は、エフエム福山に生出演する原田さんと放送局で合流するために車中にいた。豪雨の影響か、渋滞がいつもよりひどい。約束の時間に間に合うか、不安がよぎった。迎えの福山駅に到着する寸前、原田さんから「広島駅から福山に向かう新幹線がとまって、動けなくなってしまった」と電話が入った。
 代わりに私が出演し、急場をしのいで番組のエンディングでの原田さんの出演にのぞみをたくした。彼の運にかけた。きっと現れるにちがいない。「新幹線が運転を再開し、現在、新広島を通過中」との電話が入った。間一髪間に合った。スタジオに彼のいつもの声が響いた。
 内海造船のコンテナ運搬船の進水式に参加するために、日立造船因島工場中門から入り、現場に向かった。ほぼ一カ月まえに見学したその船がすぐに目に入った。「おっー」と原田さんの口から声があがる。式典会場の近くで、工場見学を案内してくれた3人の工場関係者に再会できた。来賓席から、すでに面識ができた村上祐司・因島商工会議所が手をふってくれている。思わず手を振り返す。
 原田さんは、進水式の主役である2万7千トンにもなるコンテナ運搬船の船首の真下に陣取っている。船名を覆っていた紅白の幕が落とされ、船舶と船台を結んでいる支綱(しこう)が切断され、くすだまが割れた。歓声に見送られて船は土生水道に滑り下りていった。
 この日の進水式は、船の新しい旅たちであるとともに、原田真二さんの新しい出発の記念日となるだろう。彼は近著のあとがきで語りかける。

 ―音楽は民俗や言葉さえも飛び越え人の心に直接働きかけるんだなと、改めて音楽のパワーを認識できました!音楽ならではの力を生かし、世界中メッセージを発信できる場所があればどんどん進んで出て行く…、今自分にとってやるべき役割は、これなんだと確信しています。
 とてつもなく大きな変革の波がこの地球に起こりはじめています。
 こんな時代だからこそ周りへの優しさの発信こそが、自分自身を幸せにするというメカニズムを信じ、実践するのかしないのかを試されてるような気がします。幸せに生きるためのヒントはたくさんあるはずです。キーワードは一人のちょっとした優しさの実践です。そのヒントに気づこうと心を開くのか、そうしないのかは、我々一人ひとりの選択に任されています。
 来るべき人類全体に押し寄せる大きな変革の波。
 地球全体に人間が長い時間かけて溜め込んだマイナスの想念が充満し、そのため偉大なるこの地球は、それをふるい落とそうとしているかのような反応を起こしはじめています。人類が地球を救うというようなフレーズが時々聞かれますが、我々は地球に生かされている存在で、救ってもらわなきゃならない立場なんです。地球がちょっと体を揺すれば一瞬で消えてしまうような、まるで皮膚の上に生きている微生物のような感じなのです。
 人間の奢り高ぶりを捨て、大自然を恐れ敬う感覚を、大いなる反省とともに、今こそ取り戻さなければならないのです。生かされていることへの感謝を再認識し、まわりへのやさしさを常に持って、心のベクトルを光の方に向け、一緒にワンステップ前へ踏み出して行きましょう!

 かつて、エルビス・プレスリー、ジョン・レノン、ボブ・ディラン…。彼らは、時代そのものだった。原田真二の時代を予感するのは、私だけだろうか。

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