ふるさとの史跡をたずねて【36】論師石(因島土生町小丸山)

論師石(因島土生町小丸山)

宝地谷から再び空谷農道へ戻って、さらに登って行こう。農道は左へ曲がってその先でみかん畑となって消えるので、左へ曲がらずに突き当たりの崖を登る。

山路を登り尾根に出る少し前で左手に大きな岩を探そう。論師石である。「どんじいし」と呼ばれている。

石神信仰で、ここで物事を決めたり、庄屋さんが村の境を決めるのに議論したなどの話が伝わる。三庄土生間の峠道であるから、休憩場所としても適していたと思われる。

重井のフラワーセンター近くの岡本氏宅の白塗りの塀には切れ目があって、盃状穴のある石を見せてもらえる。この石も論師石と呼ばれる。八幡神社へお参りの途中で、休むのに手頃な石だったのだろう。

さて、土生の論師石から少し登れば尾根に出る。右へ行けば因島公園のある天狗山(浅間山)。第二家老稲井氏の守った小丸城跡は左の方。標高142メートルの頂上を中心に南北に長く、東西の幅もかなりある。東に三庄湾、西に箱崎浦。北方に青陰城、南に荒神山城に続いて長崎城という配置だから、まさに要衝の地と呼ぶにふさわしい。

夏場は生い繁る樹木で視界は狭いが、冬には落葉した梢の間に麓が見える。対潮院あたりまでの広大な地所と、空谷、宝地谷などのなだらかな斜面は、多くの家臣団を養うにも適していただろうと想像される。

(写真・文 柏原林造)

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