耀古騰今(因島中庄町光平)

中庄公民館から青影山へ登るには消防署前の県道を大山トンネル寄りのところで横切る。そこに仙境地蔵堂があり、さらに少し登ると右手に立派な石碑が見える。右から耀古騰今(ようことうこん)と書いてある。かつての輝きを今沸きたたそうと言う意味だろう。いにしえの輝きとは村上義弘のことである。

村上義弘は因島村上氏がナティーク城山のある長崎城へ来る以前の人である。私などは、因島村上水軍と言えば村上義弘と青影山のことだと思っていたが、最近では村上義弘のことを言う人はあまりいない。

しかし、村上義弘が因島にいたと言う伝説は根強い。田熊の「大将軍」(だいじょうご)と呼ぶ地名は黄幡などと同様、八将神によるものだろうが、海賊大将軍村上義弘と関係ないのだろうか。また、義弘という名前が多いとも聞いた。

因島での村上水軍ブームの火付け役は松浦儀作氏である。もし儀作氏が熱心に喧伝されなかったら、もっともっと村上水軍のことを言う人は少なかっただろう。耀古騰今はまさに松浦儀作氏の夢であった。

(写真・文 柏原林造)