時代的背景を紡ぐ 本因坊秀策書簡【67】本因坊家の台所事情(3)

女郎買も当地にては付合にて稀に参り候
 世は日一日と動乱の渦中に入り安政の大獄から桜田門外の変へと内憂は打ち続きます。外国船の来航も激しくなり長崎、函館、神奈川の貿易開始。横浜港の開港、生麦事件など外交的変革を余儀なくされて外患も相継いで起ります。内に外に世は維新への大改革に向って走り続けていた文久元年2月13日付父宛の手紙が残っています。

 「(前略)昨年の小柄代料広二(石谷)分にて弐拾両此度差上げ候分四拾両軽少には候得共六拾両候間御借金も候はば御済まし下さる可く候。先年御目通りの節申し上げ候通りにて御手元如何に御不都合に候とも私手元差支え居り候えば金子差し上げ申さず私手元さえ可也に候えば実に古稀寿の御両親様の事に候間御送金申しあげ度心掛け居り申し候。
私儀当時女郎買も当地にては附合にては稀に参り候得共なじみ杯(など)と申す儀十年前より更にこれ無く芝居も余り見申さずむだの散財更にこれ無く御安心遊ばす可く候。御手元悪しき事など御状にこれあり候と、師匠始め家内共見せ候も如何にこれ有り私も心持悪く相成り候。自慢に候得共技芸にも致せ天下に名の聞え候身を持ちながら両親を心安く御暮し出来候様に致すこともならぬか杯と存し出し候と誠に悪しき心持ちに相成り候間能きことは何事にても伺い度悪しき儀は成丈け御中越しこれ無き様願い上げ候。前申し上げ候通り儀故、先年も申し候得共又又この度願い上げ候。(中略)此の度の四拾両は宅の者も存じ居り候間、御返書の節、礼文認め下され候て宜しく御座候。末筆に相成り候得共母上様昨暮は余程御不快の由常々御病身何卒御全快祈り奉り候。近き処に候えば早速御見舞にも罷り出で申すべき処、当時の身分其儀も出来兼ね、不孝の至多罪御仁恕遊ばす可く候。先ずは右申しあげ度候。早々頓首。

 この手紙は長文で前略の部分は飛脚の手違いで手紙がおくれて心配をかけたことや、この前送金した尾道灰長渡しの受取書が届いたことのほか橋本吉兵衛より5品あまり依頼してきた代金のうちから40両は差上げますので受け取ってほしい。さらに石谷広二の小柄代立替えの20両についても督促しお受け取り下さるよう記して合計60両で借金を済まして下さるよう書いています。
 この借金というのは、安政六年末から万延元年にかけて故郷因島の実家(桒原家)の家普請にあてた費用だったと思われます。このころの手紙には「お手元悪しき儀は書かぬように」との秀策の願いにかかわらず父輪三は家計不如意を訴え、江戸での秀策の贅沢な生活ぶりをたしなめていました。
(庚午一生)

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