因島市出身で福山大学の創設者で、同大学名誉総長の宮地茂（みやち・しげる）さんが19日朝、急性心不全のため福山市の中国中央病院で死去。91歳だった。

宮地茂さん

葬儀は21日午後１時から福山市千田町2493、メモリアルホール福山。喪主は長男尚（たかし）氏で親族だけで営む。学園葬は6月18日午後１時30分から福山市東村町三蔵985、福山大学会館。葬儀委員長は吉永昭学長。

因島市土生小学校から広島師範―文理大（現広大教育学部）を卒業後、文部省（現文部科学省）入り。初等教育局長など歴任後、退官。1975年4月、福山大学を開学、西日本有数の総合私大に発展させた。94年には、福山市と協力、福山平成大学を開学。2003年8月に福山市名誉市民、同年11月因島市名誉市民に選ばれた。

因島市とのご縁は、旧制師範学校卒後、大浜小学校で教鞭をとった約2年間と福山大学付属内海生物資源研究所を大浜町に設立。ミニ水族館を一般開放するなど、ふる里因島に対して物心両面の協力をおしまない立志伝中の人物として惜しまれている。開学30周年史の中の「師弟相携えて学び、研鑽するユニークな大学をつくろう」という創設時の意気込みが思いおこされる。

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