因島にて… つかみかけた確信【6】

学力の問題

塾生が学力をいかに身につけるか、これが学習塾の避けて通れない使命である。学習の立ち遅れを回復したい者、さらに学力を伸ばしたいと望むなど、様々な動機で入塾してくる。私はすべてを受けとめようと思った。塾での授業を開始するために納得のいく準備期間をとった。当初、数学(算数)も英語もひとりで受け持とうとしたので、準備は二教科にわたった。

私が子供に直接教えるのは、大学一年の時に小学六年生や中高生への家庭教師をして以来だ。数学(算数)や英語を学習することも、高校三年以来絶えてなかった。ともかく準備はゼロから始めた。数学は算数、しかも小学一年生の教科書がスタートになった。小学校の学習内容を理解したうえで中学数学に入った。それに目途をつけて、高校数学の学習にも取組んだ。

英語の学習も同時平行で進めた。もちろんアルファベットからだ。単語も構文も中学一年生のレッスンからである。発音記号、リスニングにも神経を使った。中学の内容が完了すれば高校英語に進んだ。

大学受験時のコンディションに自らを近づけることで、学習塾の授業は本格化することになるのだが、この準備期間の体験は貴重な財産になった。その過程は単純ではなく、自らの頭脳の錆びつきに愕然としたこともあった。一番の収穫は、小中高生が学力を形成していく過程を、疑似体験できたことであった。自分自身が小中高生になりきることで、彼らがどのようにして学力をつけていくのか、かなり理解できてきた。

塾生との実際の授業でもまれるなか、学力問題は結局のところ学習不足につきるという、当たり前の結論に達した。とりわけ学校での授業への集中力の欠如と自宅学習の不足が顕著であった。しかし、そうした状況を代行することは塾にはできない。そうした否定的な現状を克服するための刺激になるよう学習指導に努めるようにした。学校と家庭、塾での学習がそれぞれ噛み合えば、学力向上につながらないはずはないと思った。

さらに、小中高の教科内容を一通り学習することができたので、それを、塾生たちがどの段階の学力不足に悩んでいるかを判定するのに役立てた。またその判定は学習指導の大きな手助けとなった。なかには、算数の「九九」を苦手とする中学生もいた。一番深刻なことは、そのことを言い出せないでそのままに固定化されていることである。

学力におけるスタミナのことも考えた。体験からすると私は、学力のピークが大学受験にくるようにした。それが中学時代に訪れていたら私は、大学受験に失敗し、現役合格は不可能であったであろう。塾生が学年を進級すればするほど学習意欲を増すようにするには、どうするか。入学した高校で学力と意欲を最大に開花させるには、どうするか。まさしく苦心のしどころである。

奇妙な言いかただが、学力にも個性がある。塾生の数だけの学力がある。私の塾では、塾生の希望に応じて①集団学習②個別学習③家庭教師の三つの学習方式をとった。集団学習は複数人数での学習。個別学習は一対一の授業。希望により、家庭に出向いた学習もした。

勝負は、どれだけ早く、正確に塾生の特徴と学力状況を把握し、それぞれの指導メニューを確立するかにある。それを集団学習でも活用した。この場合苦労するのは、全体学習をすすめているなかで、塾生のそれぞれの個別問題をどのように解決するか、である。私は全員に私の指導方針をあらかじめ説明し、必要に応じて授業の流れを止めて、個別指導を優先すことにしている。

学習塾もひとつの出会いの場所である。「学力向上」という、ひとつの目標に集中し連日、塾生との勉強会がつづいている。

(青木忠)

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