秀策生家で本因坊戦 井山七冠と高尾九段 大盤解説に200人

第71期本因坊戦第1局が9・10日、因島外浦町に再現された秀策生家で行なわれ、挑戦者の高尾紳路九段が七冠の井山裕太本因坊を244手白番中押しで破った。

対局に対する関心は高く外浦町集会所で行なわれた大盤解説会に2日間でおよそ200人が参加した。7割が地元。尾道、福山、岡山、広島からも囲碁愛好家が駆けつけた。

後藤俊午九段、山本賢太郎五段、佃亜紀子五段、稲葉禄子さんがとぎれることなく解説をつづけ、参加者からの質問や意見も出て、会場は熱気に包まれた=写真

対局終了後、土生町のナティーク城山でパーティーが開かれ、対局した棋士の労をねぎらった。その際、2人から「会場の秀策生家では、ウグイスの鳴き声が絶え間なく聞こえて風流だったですね」と感想が披露された。

傍目八目(おかめはちもく)

旧因島市の30周年を迎えた戦後復興期のイベントに何を企画するか関係者は頭を痛めていた。その一つにあげられたのがプロ棋士によるタイトル戦だった。市の財政の負担をかけまいと企画したもののいざ蓋をあけてみると、日本棋院のハードルは高く碁盤の材質や掛け軸にまで注文がついた。タイトルは名人戦(朝日新聞)で趙名人に大竹九段。対局会場は因島市土生町旧ホテル臨海(シーサイドホテル、花園)と当時商工会議所会頭中村さんに協力を願ってホテルを一部改装するやらテンヤワンヤ。対局者の嗜好品、クセまで探しあてた。

例をあげれば趙さんのラーメン好き。対局中マッチを折るクセがあるのでホテルのマッチで足りなくなるので333の大箱マッチを探しに因島中に手配した話など。前夜祭では大竹名人が「明日の対局は秀策流で初手を打ちますかな」と参加者を喜ばしたが、相手があることで実戦はままならず中押敗けで終了。この時の大判解説は因島出身のアマ本因坊村上文祥氏だった。

(村上幹郎)

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