尾道地区保護司会「社会を明るくする運動」入選作文【13】「私が考える犯罪対策」

尾道地区保護司会(小川曉徳会長)が行った第65回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

「私が考える犯罪対策」

美木中学校三年 藤井花歩さん

私は、犯罪の発生を防ぐには、まず、環境を美しく整えることが大切だと考えます。
これは、私がそう考えるきっかけとなった出来事です。先日私は、部活動の一環として、おのみち住吉花火まつりの翌日に行なわれた清掃ボランティアに参加しました。この活動に参加するのは、今年で三回目になります。祭り当日では、
「夜空も足もともきれいなまつり」をスローガンとして、ゴミの分別を手伝うボランティア付きのゴミステーションを設置して、分別収集に力を入れたり、来場者にゴミ袋が配布され、ゴミの持ち帰りを推進したりして、そのような活動に力を入れていました。それでも翌日の清掃活動の日には、たくさんのゴミを目にすることになりました。
私達のグループが担当した清掃場所は、祭りの当日人通りが多く、ゴミをポイ捨てすれば人目に付きやすかったであろう国道沿いでした。だから私は、ゴミの量は無いに等しいだろうと予想していました。
しかし、実際には予想に反して、ゴミ袋の山が出来上がってしまうほどのたくさんのゴミが集りました。この活動が無ければ、そのままゴミはあちらこちらに放置されているのだと考えるとぞっとしました。
主にゴミが捨てられていた場所は、人通りの多い場所の盲点ともいうべき、フェンスの裏側や歩道橋の階段の隅、植え込みの陰などでした。そのうえ、その場所には祭り以前からのゴミも放置されていた場所でもありました。
「ゴミのあるところにゴミは集る」とはよくいったもので、誰か一人が一つゴミを捨てると、連鎖を起こし、人がそこをまるでゴミ箱と認識しているかの様にゴミが捨てられていたのです。私は、このまま不法投棄の悪循環が形成され続けていくことは、よくないと考えました。
人は、他人が何かいけないことをしていると、時として自分もそちらへ寄っていってしまう傾向があると私は思います。先生にあることで注意されたり、叱られたりして、
「自分だけがやったのではないから。」
と言い訳した経験はあるでしょうか。または、心の中でそう思ったことはないでしょうか。例えば、少し極端な例になりますが、自分が犯罪者になるとします。その時の自分の心理を考えてみましょう。私なら、自分が今まさに罪を犯そうとするとき、もしもその場所が清潔であったなら、きちんと管理されていると感じられる場所であったなら、そこを自分の手で汚してしまうことに良心が痛み、踏みとどまることができるのではないかと思います。
反対に、そこがゴミで溢れ、荒れ果てているような場所であれば、「自分以外にも悪いことをした人がいる」という、罪を犯すことに対して、他人への責任転嫁ともいえる間違った安心感さえ覚えてしまうのではないかと思います。それなら自分も少しくらい悪いことをしても大丈夫、と犯罪行為に及んでしまうかもしれません。だから私は、冒頭で述べたことを実現させたいのです。
しかし、不法投棄は今までを振りかえってみると、残念ながらゼロにはならないと思われます。それなら、それはいけないと気付いた私達が行動すればよいのです。私は、清掃ボランティアに積極的に参加し、皆さんにモラルを持っていただけるよう頑張ります。そして、ボランティアの時に限らず、普段もゴミから目を背けずに拾う勇気を持ちます。簡単ではないけれど、根気よく続ければ、まずは自分の身近なところから、そしてその周囲へと、プラスの連鎖は広がっていくはずです。
一見無関係なゴミと犯罪。無意識にせよ犯罪を助長する環境をつくらないために。私の住む尾道は今年日本遺産に認定されました。文化も人も環境も美しい町、尾道として、世界に誇れるまちづくりを今、私達が取り組まなければなりません。

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