民主党党首選と円高

掲載号 10年09月18日号

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 暑さ寒さも彼岸まで―。昔の人はよくいい当てたものでこのところ朝夕はしのぎやすくなったようだ。「やっとエアコンの電気代がいらなくなる」と切実な声。なにしろ今年の夏は記録破りの猛暑に集中豪雨。テレビや新聞は連日、熱射病の予防対策に水分を補給するよう呼びかけた。

 そんな時に内閣を預かる民主党は党首、総理大臣を選ぶ選挙でデッドヒートした。民主党に入籍していない国民はカヤの外。円高に一喜一憂。デフレ脱出の"手"を打って欲しいという声など不安、不満の声が心にたまった夏だった。

 特に為替介入に慎重だった菅首相の再選で円の急騰はすさまじかった。その翌日に6年半ぶりの政府・日銀の円売り介入で急落。後手に回った感は否めないがサプライズ効果はあったようだ。ただ、介入効果は長続きはしないという見方が強い。

 為替介入もしょせん時間稼ぎ。喉元(のどもと)過ぎれば熱さ忘れるということわざがあるが、円高に振り回されない日本経済への体質が望まれる。

(村上幹郎)

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