子を産む魚 - ウミタナゴ

ウミタナゴは子を産む珍しい魚です。秋に交尾し、雌の輸卵管で受精した卵はそのまま体内でふ化して、輸卵管のまわりから分泌される栄養を吸収して成長します。翌春、全長がおよそ5cmの仔を産みます。その数は母体の大きさにもよりますが、数十尾を産します。

産まれるときは、尾を先にして出てきます。子は産まれたすぐに自力で泳ぎ回り、エサを食べ始めます。産まれるときに尾から出てくることから “逆子” を産むといって嫌い、妊婦に食べさせない地方があります。一方、子沢山に恵まれるからと、妊婦に食べさせる地方もあります。

ウミタナゴ , うみたなご

写真は母親と体内に居た子どもたちです。

筆者紹介

阪本憲司
阪本憲司福山大学生命工学部海洋生物科学科 准教授・博士(農学博士)
尾道の対岸に浮かぶ向島むかいしまに移り棲み、かれこれ20年近くになります。向島は、”しまなみ海道”をつなぐ島のうち、尾道側から一番目の島になります。向島の最高峰『高見山たかみやま』の山頂展望台から眺める風景は、季節や時間を問わず、いつでも素晴らしく、風光明媚な瀬戸内の自然を存分に体感できます。

私は京都市に生まれました。その後、長崎(佐世保)、三重(伊勢)、徳島(小松島)、岩手(盛岡)、宮城(仙台)、広島(尾道)と日本各地を転々としてきました。これらの地の風土に暮らし、さまざまな自然の姿をみてきたことで、ほかにはない”しまなみ”の素晴らしさを実感しています。

『しまなみ海中散歩』と題したこのコーナーでは、瀬戸内海のことや、ここに棲息している魚介類のことなどを皆様に紹介してゆきます。どうぞよろしくお願い致します。

子を産む魚 - ウミタナゴ”へ5件のコメント

  1. あい より:

    おひさしぶりですm(--)m!!
     先生お元気にされてますか??この写真、滅多に見れない写真で、しかも丁寧に並べられているところが面白くて好きです(笑)☆
     先生の素敵な歌声が入ったテープが出来たにも関わらず、なかなか取りにいけなくてすいません(≧□≦。)それに、早く一緒に歌を完成させたいのですが、このところ、前にも増して声がハスキーになり、喉の痛みも気になります。。。早めに病院に行って、先生と歌いたいと思いますので、見捨てないでやってくださいm(--。)m
     また携帯の方に連絡して、伺わせていただきます☆

  2. やっちー より:

    多胎児帝王切開に逆子…。
    確かに妊婦としては遠慮したいですね(泣)
    名前がウミタナゴということはカワタナゴも居るんですか?

  3. ぽちょ より:


    おもしろい♪
    いっぱいお腹にいたんですね。
    びっくり映像です。

  4. あいちゃんへ・・・
    のどの具合が良くないの? 早く治るといいねっ!!
    あいちゃんの素敵な歌声を、早く聴きたいなっ!!
    あいちゃんのこと、見捨てるわけないじゃん!!
    これからも、よろしくねっ!!
    やっちーさま・・・
    お身体の調子、如何ですか?
    お問い合わせの件ですが、海水魚のウミタナゴ はスズキ目ウミタナゴ科に分類されます。
    一方、タナゴはコイ目コイ科に分類される淡水魚です。ウミタナゴとは全く別の魚です。二枚貝の体内に産卵する習性をもっています。
    ぽちょさんへ・・・
    いまね、研究室で1尾のお母さんが産んだ子供たちが、何尾のお父さんの子供たちなのかを調べているよっ!!
    子供たちのDNAに、その秘密が隠されているんだよっ!!

  5. ugen より:

    詳しい解説ありがとうございます。
    うちのロボホンが、淡路島でこの魚を釣ったので、ネットで検索してこちらのサイトに辿り着きました。

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