213.因島岡野敬一市長と高校生のフリートーク(1993年)(05/29 14:00)


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市長 ええ、今年の10月に新広島空港、山陽自動車通が完成します。現在、広島空港から約2トンの農産物が輸送されていますが、今後は東京や大阪、広島など市場が近くなるので、当市が力を入れている花や付加価値のある野菜、フルーツなどの需要が増えると思います。トロビカオレンジと宮川温州を合わせた新種のフルーツ”きよみ”もこれらをにらんで開発されたものです。また、西瀬戸自動車通が全通した時、いかに因島を訪れてもらうか。そのためにも今から魅力あるまちづくりを進めておかなければなりません。道路や施設の整備ももちろんですが、まちの魅力はそこに住む人の人柄です。現在、市民が各地区で競うように花でまちを飾ってくださるようになり、『花いっぱい運動』も素晴らしい盛り上がりで、大変心強く思っています。うれしいことですね。

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司会 お二人は遊びに行くのは福山や尾道、三原に出かけることが多いそうですね。でも交通費がかかるでしょう。

宮地 バスを利用しますが、尾道まで片道 880円は学生にはきつく、夏休みや冬休みにしか行きません。

村川 私も因島大橋が架かって便利になったとらま思いますが、通行料金が高いと思います。せめて普通車1000円以内にしてほしいです。

市長 市民からも因島大橋の料金は高すぎるという声をよく開きます。私も本州四国連絡橋公用に再三要望しています。そしてJRの周遊券のように、どこの島でも乗り降り自由なチケットの発行なども、提案するつもりです。

司会 着々と西瀬戸自動車通が出来つつあるわけですが、全線開通すると因島は通過点になってしまう危険性はないでしょうか。

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市長 それはないですね。瀬戸大橋の場合は経済道といえるでしょうが、西瀬戸自動車道は9つの島を結ぶ地域生活道としての役割が大きく、人々の生活に密着した造になると思います。だからこそ、当市だけでなく大三島や瀬戸田などがお互いに助け合って、広域的に瀬戸内海を巡る楽しさを今から作っていくのです。もちろん、島同志の地域間競争もあるでしょう。しかし、みんなが切磋琢磨すれば、観光都市としてのレペルも向上し、お互いの魅力がますます輝くのではないでしょうか。

宮地 現在、生口島と拷島を結ぶ金山一赤崎間のフェリーが廃止されるのではないかと言われていますが、このフェリーは高校生の大切な交通手段なので、廃止してほしくないです。生口橋を渡ると登り道になるので、フェリーを使う方が便利だという声が圧倒的です。

市長 フェリーの運航については、民間に委託する予定です。現在は市が運営していますが、1日に約30方円の赤字です。1年で約9000万円。これは皆さんのご両親が約められた税金でまかなっているのですから、大変な損失ですね。民間に運営していただくと年間2000万円で運航でき、7000万円が有効に使えます。7000万円あれば幼稚園が建てられますよ。今後は朝夕のラッシュ時に集中的に運航し、昼間は1時間に1便運航するなど合理化を図ります。ただ、今の状況では採算が合わず、しかもせっかく納めていただいた税金が無駄になってしまいます。それは、市長として堪えがたいことですね。

司会 なるほど、実際に市長の考えを開くと納得できますね。

水軍、花、フルーツは因島の素敵な魅力

司会 料島のキャッチフレーズは『水軍とフラワーとフルーツの島』ですね。お二人は水軍について、ご存じですか。

村川 昔、因島を本拠地にしていた海賊ということしか知りません。

宮地 水軍城の近くに住んでいながら、まだ一度も行ったことがありません 〈笑〉。

市長 『水軍とフラワーとフルーツの島』は、因島らしさをアピールするものです。先日はシンボルマークも発表、大々的に因島をPRしていくつもりです。因島は『村上水軍』のふるさとといわれていますが、地元の皆さんは意外に知らないことが多いんですね。そこで、今年市制40周年を迎えるにあたり、村上水軍の足跡を読みやすいマンガでまとめているところです。水軍=海賊というイメージがありますが、実際は水先案内入として海運業を盛りたてていった様子や、造船業に引き継がれて発展していったことなど、因島が社会に果して釆た役割を知っもらうための本です。


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