天然ガスへの早期転換に意欲 ニーズにらみ福祉事業部設置
因の島ガス（株）社長 村上祐司さん
造船最盛期の昭和37年、地元有志６業者が協力して創業。島しょ部として日本で初めて都市ガスを導入した。プロパンを加えた島内のシェアは９割を超える。取扱い品目は家庭用、医療用、工業用ガスなど幅広く、三原や瀬戸田、尾道や大阪へも事業展開を図っている。
− ガス・電気・石油といったエネルギー業界でも規制緩和による新規参入や相互参入による熾烈な競争が激化していると聞きますが
「21世紀に入り、エネルギーに対する考え方も変わりつつある。限りある資源を、地球環境を守りながらどのように有効利用してゆくかが今後の課題。ガス業界では環境に配慮し、都市ガスを従来の石炭ガスから天然ガスへと切換える作業を全国的に行なっている。中国地方ガス事業13社でも共同して積極的にすすめており、わが社でも２０１０年を目標に導入が可能か検討している。また、将来的には天然ガスから水素だけを抽出した「燃料電池」の開発を共同ですすめ、ガス業界から定着化させてゆきたい」
− 電化住宅など、ガスを使用しない一般家庭が増加傾向にあるようですが
「給湯器やお風呂まわりの分野ではまだまだ根強い人気があると自負している。「直火」の強みを生かし、さらに伸ばしてゆきたい。また、台所で使うガスレンジだが、最近ではガス漏れの問題も改善されており、安心して使っていただける。デザインもここ数年で随分と良くなってきた。宣伝や展示会に力を入れ、顧客に積極的にアピールしてゆきたい」
▽因の島ガス（株）＝因島市土生町1809−35、TEL08452-2-2222
▽むらかみ・ゆうじ＝昭和20年４月12日生。因島市出身。因島高校−専修大経済学部卒。昭和42年広島ガス入社。同48年因の島ガス入社。現在、グループ会社（株）ダルマ（三原市）、生口ガス（株）（瀬戸田町）社長、因島商工会議所副会頭、（社）因島観光協会会長、社会福祉法人「あおかげ」「若葉」理事長。趣味はゴルフ、川柳。
経済リポート1066号（2002年10月20日発行）「ひと」より
http://www.keizai.co.jp/hitokao2002_10.html |
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