「よしむら」の和田到さん 厚生労働大臣から表彰
40年近くの調理師としての功労が認められ、因島市土生町の(有)郷土料理「よしむら」の代表取締役・料理長である和田到さん(62)が、厚生労働大臣賞をうけた。 和田さんは、先月29日、東京の九段会館で開催された、社団法人・日本調理師会(横澤盛信会長、麻生太郎名誉会長)の創立35周年記念大会に出席、その場で表彰状と楯を授与された。全国で105人、広島県ではただ一人の栄誉である。
継続は信用なり
和田さんのことをよく知るお客さんたちは「継続は信用なり」と、今回の受賞を喜ぶ。 和田さんは、東生口原町出身。中学校を卒業後、後に義父となる吉村軽一さんの魚屋に就職。同時に因島高校定時制に入学、働きながら学ぶ道を選んだ。 昭和34年、日立造船城山クラブ入社。さらにオリンピックで賑わう東京の東京會舘で洋食の修行。25歳でふたたび城山クラブにもどり、料理長になる。 義父軽一さんの計画した現在の4階建てのビルが完成したのが、昭和52年。その後に土生港湾ビルなどももたち、新しい町並みが生れた。 オイルショックと造船不況下での決断であったが、悲運にもその直後に軽一さんが死去。億をこす借金が和田さんの双肩に重くのしかかった。さらに日立造船の新造船部門からの撤退が同店を直撃。和田さんは、女将さんの三千代さん、実弟優さんとともに、この試練をのりこえてきた。 店の営業におわれる日々であったが、地元の調理師会の世話をかってでた。現在、尾道調理師会副会長、同因島支部長である。 不況が長期化し、飲食業界のどの店も決して楽でない。「今はじっと耐えるとき」と和田さんは語る。
定時制卒の誇り
和田さんは、因島高校定時制普通科の11回生である同窓会の「ほたる会」の話となると実に楽しそうだ。先日、後輩の卒業式に出席したとき、涙がでてしかたがなかったと教えてくれた。 蛍雪を友として、働きながら学び通した、4年間の高校生活。それが今なお和田さんにとって、貴重な財産になっているのだと、思えた。
せとうちタイムズ701号(2003年3月29日発行)より http://08452.com/setouchitimes/data/1049124990.html |
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